全身に症状を引き起こす金属歯科材料
アマルガムとは、1970年代ごろから2016年まで保険適用の歯科金属として、
虫歯治療の詰め物への使用を認可されていた歯科材料です。
正式名を「歯科用水銀アマルガム」といい、名前の通り約50%の水銀を含む歯科金属です。
アマルガムの約50%は水銀です。その危険性から、スウェーデン・イギリス・デンマークでは使用が禁止されていますが、日本では保険適用から外れただけで実は使用禁止とはなっていません。
「危険そうだから除去したい」と考える方も多いですが、アマルガムは安易な方法で除去すると、身体に危険を及ぼします。歯科金属を取り除く際、削り粉(固体)が飛び散ります。危険な水銀を含んだ金属片が飛散するのです。
さらに、アマルガムは切削ドリルで削る際に、その摩擦熱で水銀蒸気(気体)が発生します。削り粉(固体)はもちろん毒ですが、気体の水銀蒸気はさらに危険で、吸い込まないよう細心の注意を払う必要があります。
アマルガム除去に伴う危険
口から飲み込んだアマルガムの切削片は、一部は体内に吸収されますが多くは体外に排出されます。しかし、水銀蒸気は体内に入ると容易に吸収されてしまいます。摩擦熱で気化した水銀蒸気は、鼻、口、喉、肺などの組織から体内に吸収されます。
肺に入ると心臓まで浸透し、血液に侵入して全身を巡ります。水銀蒸気は容易に脂質(脂肪)に吸収され、電気的には中立なので、脆弱な脳細胞、脳血管関門、さらには胎児を保護する機能を持つ胎盤膜を含む体細胞に容易に浸透してしまいます。
アマルガムに添付されている製品の説明書と製品安全データシートを見ると、アマルガム除去はいかに慎重に行うべきか、安易な除去が患者さんや術者にとっていかに危険なことかが分かります。
注意事項
※アマルガムは切除時の摩擦熱で気化します
アマルガムが気化した場合の措置
風下の人を退避させる。必要な場合は換気を行う。
漏洩した場所の周辺にロープを張るなどして人の立ち入りを禁止する。
作業の際には必ず保護具を着用し、風上で作業する。
有害性情報
急性中毒:
腹痛、嘔吐、下痢、歯肉炎(歯茎の腫れ、痛み)、肺炎、腎障害、循環器障害
慢性中毒:
歯肉炎、手のふるえ、不眠、倦怠感、脱力感、食欲不振、歯肉の出血、腎障害、聴力障害、視野狭窄、精神障害
*皮膚から吸収されて中毒を起こすこともある。
防護具
防護マスク、防護メガネ、ゴム手袋を着用
ラバーダムシートによる誤飲防止対策や口腔外バキュームでの水銀蒸気吸引すらせずに、安易にアマルガムを除去したことで水銀蒸気を吸引してしまい、体調を崩してしまった患者さんが多数当院に来院され診察を受けています。
中垣歯科医院は以前より歯科金属アマルガムの危険性に注視し、
医院建築の段階から安全なアマルガム除去ができる環境作りに取り組みました。
電磁波・化学物質過敏症の患者さんにも通いやすく、
コロナウィルスなどの感染予防にも効果的な医院設計となっています。
完全個室
換気窓
新鮮な空気
医院の設計・建築段階から換気を重要視して、各診療台、階段、廊下、待合室に大きな開閉式換気窓を設置しました。
アマルガム除去時に発生する有毒な水銀蒸気の換気や、化学物質過敏症で来院する方の為にホルムアルデヒドなどの有害ガスの換気の為に、大きな開閉式換気窓を設置しましたが、最近ではインフルエンザウィルスやコロナウィルスなどの感染対策にも役立っています。
口腔外バキュームと合わせて口腔外バキュームも使用することで、細かい切削片や摩擦熱により気化した水銀蒸気を吸引することができるので、それらが空中に拡散されるのを最小限にとどめることができます。
さらに、せっかく吸引した水銀蒸気が院内に入り込まないよう、空気の流れを考慮した場所に、口腔内・外バキュームの排出口や、切削ドリルやスリーウェイシリンジ(空気と水を噴射して治療部位を清掃する機械)に空気を送り込む装置(コンプレッサー)を配置しています。
CHECK口腔内に送られる空気の取り込み口と汚れた空気の排気口がどこにあるか考えたことはありますか?
アマルガム除去時には、ラバーダムシートというゴム製のシートを使用し、切削片が患者さんの口腔内に飛び散ったり、粘膜に突き刺さるのを防ぎます。
また、口全体を覆い治療する歯だけがむき出しになるので誤飲も防止できます。
水銀蒸気を吸い込まないよう術者も防毒マスクを着用します。
アマルガム除去時の切削片から目を守ります。
アマルガム除去時に新鮮な空気を送り込みます。
切削片が衣服に付くのを防ぎます。
アマルガム切削片が口の周りに付着した時に水銀が経皮吸収するのを防ぎます。
水銀を排出する作用=デトックス効果があるといわれています。
除去の前後、解毒・排毒後の体内の水銀量の変化、改善を調べます。 ※希望する方のみ
アマルガム除去後、サプリメントを服用し体内に蓄積した水銀を排出を促します。
IAOMT(国際口腔医学毒物学会)主催の
アマルガム除去セミナーに参加してきました
IAOMT(国際口腔医学毒物学会)は1984年に設立された、歯科医師および医師を中心とする団体で、安全な歯科治療を推奨する教育プログラムを運営しています。現在、中垣歯科医院で行っている、安全なアマルガム除去法の再確認とアマルガムに対する知識を深めるために院長が参加しました。
マシュー・グレン先生と撮影
医療ジャーナリスト釣部人裕氏に「毒性歯科金属」について中垣歯科医院が取材を受けました。「口の中に毒がある」第四章にて当院が取材を受けたことが詳しく書かれています。
当院はアメリカの口腔外科博士ハル・ハギンズ著、田中信夫訳(本当に怖い歯の詰め物)に、アマルガム除去方法や写真を提供いたしました。
「肌髪歯 再生バイブル」という特集の中の歯科の分野で、「若返る歯科」というアンチエイジングのテーマで歯科材料(アマルガムなどの歯科金属の害)、噛み合わせ、歯周病ホワイトニングについて中垣歯科医院が取材を受けました。
12ページ中8ページを中垣歯科医院が担当しました。
院長 中垣直毅が取材を受けた「女性自身」の記事です。アマルガムや保険の金属についての事実が書かれています。
ABCラジオ「ニュース探偵局」で放送されました。「お口の中は危険がいっぱい!歯に詰められる有害金属」
CHECKハワイのホリスティックな考え方の審美修復医院に、ジルコニアによるセラミックス治療の見学に行ってきました。