象牙細管に残存する悪玉細菌
軟化象牙質(歯の象牙質に浸潤した虫歯菌などの細菌)は、
全身の症状や病気を引き起こす原因となることがあります。
口や鼻などの病巣が原因となり、全身の離れた場所に
様々な症状や病気を引き起こすことを「病巣疾患(病巣感染)」と呼びます。
歯はエナメル質・象牙質・歯髄(神経)の
3層構造
歯はエナメル質・象牙質・歯髄(神経)の3層構造でできています。
象牙質は多孔性でたくさんの穴が開いており、穴は管状になっていて歯髄(神経)に繋がっています。これを象牙細管といいます。象牙細管を繋げ合わせると、3,000m(前歯)~10,000m(臼歯)におよぶといわれています。
象牙細管には歯髄(歯の神経)の組織(神経・血管・リンパなど)が入り込んでいます。
この歯髄(神経)組織が虫歯菌などの細菌に汚染されていると、全身の症状や疾患に繋がる危険性があります。
象牙質の外側はエナメル質ですが、虫歯菌が糖を分解してできる「酸」に簡単に溶けてしまうという弱点があります。
虫歯が進行しエナメル質が崩壊すると、象牙細管への細菌の侵入が始まります。
象牙細管内に生息する細菌は根尖孔から全身へと波及して全身の症状や疾患の原因となることがあります。
シンシナティー医科大学 フィッシャー教授は論文「Death and Dentistry(死と歯科医療)」の中で、『象牙細管内に生存し続ける細菌は命さえ奪う疾患を引き起こす!』と警鐘を鳴らしています。神経が生きている歯(生活歯)も神経が死んでいる歯(失活歯)も、象牙質内の象牙細管内に残存する細菌は歯だけでなく全身に悪影響を及ぼします。象牙質の虫歯(軟化象牙質=虫歯菌を含んでいる腐った象牙質)は、徹底的に取り除かなければなりません!
約100年前、初代・アメリカ歯科医師会研究所所長であり初代・アメリカ歯科医師会会長のウェストン・A・プライスが発表した論文です。米国の著名な医師・ハーバード大学医学部教授を含む60名の研究員と成し遂げた、「6,000人の家族の定期観察」と「4,000羽のウサギを使った研究」の成果が、1,440ページにまとめあげられています。
日本では1926年に東京歯科大学に寄贈され、東京歯科大学奥田克爾教授(現在は名誉教授)により翻訳されました。
これらは100年前の研究成果ですが、現代でも失活歯の身体に対する害を調べるテスト
「オロトックステスト」が活用されています。
1940年にシンシナティー医科大学 フィッシャー教授が発表した論文で、国内には一冊(長崎大学熱帯研究所図書館)のみ寄贈されています。この論文も奥田克爾教授が翻訳されました。
論文には、象牙細管の細菌は「脳血管障害」「血管内壁プラーク」「狭窄」「心臓疾患」にも影響を及ぼす「暗殺細菌」でもあると書かれています。
歯を保存するにあたって象牙細管内に生存し続ける細菌は、命さえ奪う疾患を引き起こします。しかしほとんどの歯科医師は、そのことを認識していません。さらに厄介なことに、象牙細管にいる菌はなかなか駆逐することができないのです。
金属の上からでは一見、虫歯が無いように見える
金属を除去すると虫歯になっていることも!
う蝕検知液で赤く染まる虫歯(軟化象牙質)を「肉眼で見える範囲」で徹底的に丁寧に除去
ここまでが一般的な虫歯治療です。
当院ではヒールオゾンを使用し、歯質(象牙質)に浸潤した虫歯菌を殺菌します。
ヒールオゾンは、う蝕検知液を使用して肉眼レベルでは取り除けなかった象牙細管内に浸潤した虫歯菌を殺菌できます。虫歯の進行を防ぐだけでなく、歯から離れた全身の症状や疾患(病巣疾患=病巣感染)の防止として行います。
肉眼レベルで軟化象牙質を徹底的に除去
ヒールオゾンを噴霧・殺菌
肉眼では取り除けなかった
象牙細管内に浸潤した虫歯菌を殺菌
英国の研究では
象牙質の
6ミリ深部まで殺菌が可能
精密セラミックスで象牙質を封鎖、
虫歯菌による再感染を防止
歯科金属を歯に付ける際、通常は「合着」という付け方をしますが、セラミックスやジルコニアは全て「接着」という付け方をします。「合着」よりも「接着」の方が進化した、外れにくい強い付け方です。
適合(外れにくさ)を追求することで再度虫歯になるリスクを下げます。さらに適合が良いと接着剤を減らすことができるので、接着剤の化学物質による体内汚染のリスクを下げることができます。
2次虫歯になりにくく、全身の症状や疾患(病巣疾患=病巣感染)を予防できます!
歯にはDFT(象牙質内の液体移送システム)と呼ばれる仕組みがあります。DFTの流れが正常な時は虫歯や歯周病になりにくい状態ですが、DFTの流れが逆流してしまうと虫歯や歯周病の進行しやすい状態となってしまいます。
歯の内部から外部(エナメル質表面)へ
液体が流れている
酸(虫歯の原因)や
歯周病菌(歯周病の原因)を
寄せ付けない
酸や歯周病菌を引き寄せ、
象牙細管内細菌の深部への侵入、
さらに体内への侵入を手助けしてしまう!
砂糖の摂取を控えることでDFTの逆流を防ぎ、象牙細管内の汚染物質がさらに深部へ浸透するのを防ぐことができます。
虫歯の進行、虫歯菌による全身の症状や疾患を防ぐためにも、砂糖の摂取は控えめにすることをお勧めします。